個別支援計画は、作ってあるかどうかではなく、アセスメントから交付・モニタリングまでの一連の業務が適切に行われているかで判断されます。とくに会議記録と文書同意は、運営指導で最も多く指摘される箇所です。児童発達支援・放課後等デイサービスでは、5領域との関連づけも求められます。
- アセスメントから交付・モニタリングまで7つのステップがある
- モニタリングの「6か月に1回」は前回から6か月以内という意味
- 未作成減算は30%・50%と重く、適用期間にも決まりがある
はじめに
個別支援計画は「作ってあるか」ではなく「一連の業務が適切に行われているか」で判断されます。プロセスのどこか1つが欠けても減算対象です。
自主点検チェックリスト
- 全利用者について、有効な個別支援計画があるか
- アセスメントで本人(保護者)と面接した記録があるか
- 担当者会議の記録があるか
- 文書による同意(署名または記名押印)を得ているか
- 交付した記録があるか(相談支援事業者への交付も)
- モニタリングの期限を一覧で管理しているか
- (児発・放デイ)計画に5領域との関連が記載されているか
- (児発・放デイ)支援プログラムを公表し、届出しているか
1. 7つのステップ
| # | ステップ | 落としやすい点 |
|---|---|---|
| ① | アセスメント | 利用者 |
| ② | 原案の作成 | 意向、 |
| ③ | 担当者会議 | 担当者を |
| ④ | 説明・同意 | 原案を |
| ⑤ | 交付 | 利用者(保護者)と相談支援事業者に交付 |
| ⑥ | 実施・記録 | 提供日・内容等を |
| ⑦ | モニタリング | 定期的な |
このうち、③会議記録と④文書同意は、運営指導で最も多く指摘される箇所です。口頭で説明して署名だけもらっている、担当者会議を開いたが記録がない、というケースが目立ちます。
2. モニタリングの頻度
| サービス | 頻度 |
|---|---|
| 自立訓練 | 少なくとも |
| 生活介護、 | 少なくとも |
| 児童発達支援、 | 少なくとも |
「6か月に1回」は、前回から6か月以内という意味です。4月に作成したら遅くとも10月まで。月末にまとめて処理していると、うっかり1日超過することがあります。期限を利用者ごとに一覧管理してください。
3. 5領域との関連づけ(児発・放デイ)
令和6年度改定で、心身の健康等に関する領域を含む総合的な支援が求められるようになりました。児童発達支援管理責任者は、計画の作成にあたって5領域との関連性を踏まえた具体的内容を記載する必要があります。
5領域
| 領域 | ねらいの例 |
|---|---|
| 健康・生活 | 健康状態の |
| 運動・感覚 | 姿勢と |
| 認知・行動 | 認知の |
| 言語・ | 基礎的能力の |
| 人間関係・社会性 | アタッチメントの |
書き方のポイント
ガイドラインは、「本人支援について5つの欄を設けて個々に異なる支援目標や支援内容を設定する必要はないが、各領域との関連性については必ず記載する」としています。
つまり、5領域それぞれに目標を立てる必要はありません。設定した支援内容が、どの領域とどうつながるのかを書けばよい、ということです。様式に「関連する領域」の欄を設けておくと運用しやすくなります。
事業所全体としては、支援プログラムを5領域との関連性を明確にして作成し、公表・届出する必要があります(未実施は15%減算)。
あわせて読みたい支援プログラム未公表減算|15%減算を防ぐ公表と届出4. 個別支援計画未作成減算
| 期間 | 算定率 |
|---|---|
| 減算が | 所定単位数の |
| 減算が | 所定単位数の |
適用期間:該当する月から、状態が解消されるに至った月の前月まで、該当する利用者について減算
減算率は、虐待防止措置未実施減算(1%)や支援プログラム未公表減算(15%)などと比べて、大きく設定されています。3か月を超えると報酬が半分になります。
「一連の業務が適切に行われていない」に当たる例
- サービス管理責任者を配置していない
- 面接によるアセスメントを行っていない
- 担当者会議を開催していない(または記録がない)
- 原案の説明・文書同意・交付をしていない
- 期限内にモニタリングを行っていない
「計画書という紙は存在するが、作成の過程が記録に残っていない」——これがいちばん危険な状態です。
あわせて読みたい児発管・サビ管の欠如減算|減算が始まる月と退職日・配置日の考え方5. 様式に入れておきたい欄
- 作成年月日/前回計画の作成年月日
- アセスメント実施日・実施者・面接の相手
- 担当者会議の開催日・出席者
- 利用者(保護者)への説明日・同意署名欄・交付日
- モニタリング実施日・次回予定日
- (児発・放デイ)支援内容と5領域の関連
これらを1枚に集約しておけば、運営指導での説明が格段に楽になります。
6. まとめ
個別支援計画は、事業所の支援の質を示す中心的な書類であり、同時に減算率の大きい項目でもあります。
計画書そのものより、プロセスの記録を整えること。アセスメント→会議→同意→交付→モニタリングの5点が記録で追える状態になっていれば、まず問題は起きません。
あわせて読みたい運営指導では何を見られる?確認項目を解説よくある質問
計画書は作ってあるのに減算されることはありますか。
あります。担当者会議の記録がない、文書による同意を得ていない、期限内にモニタリングを行っていないなど、一連の業務が適切に行われていない場合は減算対象です。
モニタリングの期限はどう数えますか。
前回から6か月以内(就労移行支援・自立訓練は3か月以内)という意味です。月末にまとめて処理していると超過することがあるため、利用者ごとに期限を一覧管理してください。
5領域それぞれに目標を立てる必要がありますか。
必要はありません。5つの欄を設けて個々に異なる支援目標を設定する必要はないとされていますが、各領域との関連性については必ず記載することが求められます。
減算はどのくらいの影響がありますか。
減算が適用される月から3月未満は所定単位数の70%、連続して3月以上になると50%です。3か月を超えると報酬が半分になりますので、他の減算とは重みが異なります。
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※本記事は令和8年8月28日時点の法令・告示・通知等に基づく一般的な整理です。指定権者の条例・手引き・個別運用、最新の報酬告示・Q&Aを必ず確認してください。

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