静岡市では、人員や運営規程、事業所・法人の情報が変わったら変更があった日から10日以内に変更届、加算の算定や区分の変更、減算のときは体制届を、障害者支援推進課に郵送または持参で提出します。
- 加算の区分が変わらない人員の変更は変更届だけ、加算が変わるなら体制届も
- 加算の新規算定・区分を上げる体制届は適用する月の前月15日まで
- 加算の終了・区分を下げる・減算は判明次第速やかに(終了時も各加算の届出様式が必要)
- 定員の増加は変更届ではできず、指定変更申請が必要
はじめに
静岡市内で障害福祉サービスの事業所を運営していると、職員の入れ替わりや運営規程の見直し、加算の取得などのたびに、市への届出が必要になります。このとき迷いやすいのが、変更届と体制届のどちらを出すのかという点です。
この記事では、静岡市のホームページ「静岡市指定障害福祉サービス等事業所の変更届・体制届」(2026年4月15日更新)と、同じページに掲載されている「指定障害福祉サービス等事業にかかる主な変更届出事項一覧」「体制届提出書類一覧」をもとに、静岡市での届出の方法を整理しました。
変更届そのものの考え方は障害福祉サービスの変更届とは?で、体制届の書き方の注意点は体制届作成時の注意点で解説しています。この記事では静岡市の取扱いに絞って説明します。
1. 静岡市に届け出る事業所と提出先
静岡市内にある事業所は、静岡市が指定権者です。障害福祉サービス事業所・障害者支援施設だけでなく、障害児通所支援・障害児入所施設、相談支援(特定・一般・障害児)の事業所も、変更届と体制届は静岡市に提出します。
| 事業所の所在地 | 届出先 |
|---|---|
| 静岡市 | 静岡市 障害者支援推進課 |
| 浜松市 | 浜松市 障害保健福祉課 |
| 上記以外の市町 | 静岡県 福祉指導課 |
静岡市への提出方法は、郵送または持参です。変更届も体制届も、提出先は同じ障害者支援推進課 自立支援係です(住所は12章)。
2. 変更届と体制届の違い
静岡市の案内では、2つの届出を次のように分けています。
- 事業所の人員や運営規程、営業日・営業時間、事業所や法人の情報などに変更があった場合は変更届
- 加算を新たに算定する、算定を終了する、加算の区分を変える場合は、変更届ではなく体制届
- 加算の区分が変わらない人員等の変更は、体制届ではなく変更届
変更届(変更があった日から10日以内)
- 法人・事業所の名称や所在地の変更
- 管理者・サービス管理責任者の交代
- 資格等の要件がある職員の増員・減員
- 運営規程、営業日・営業時間の変更
- レイアウトや設備の変更
体制届(前月15日まで)
- 加算を新たに算定する
- 加算の区分を上げる・下げる
- 加算の算定を終了する
- 減算に該当する
- 基本報酬の算定区分が変わる
言いかえると、指定の内容が変わったら変更届、報酬の算定が変わったら体制届です。1つの出来事で両方に当たることも珍しくありません。変更届と体制届を同時に提出し、重複する書類がある場合は、一部だけの提出でよいとされています。
3. 変更届の提出期限と必ず出す書類
変更届は、変更があった日から10日以内に提出します。
様式は、障害福祉サービス事業所・障害者支援施設(【者】)、障害児通所支援・障害児入所施設(【児】)、相談支援(【相談】)の3つに分けて掲載されています。どれも共通して、次の書類が基本になります。
| 書類 | 提出が必要な場合 |
|---|---|
| 変更届出書 | 必ず提出 |
| 付表 | 法人情報の |
| 多機能型総括表 | 多機能型の |
| 勤務形態一覧 | 職員の |
| 利用者の | 障害福祉サービスの |
| その | 主たる |
4. 変更の内容ごとの添付書類
静岡市は「指定障害福祉サービス等事業にかかる主な変更届出事項一覧」で、変更する事項ごとの添付書類を示しています。ここでは、その内容を法人・事業所・運営規程・職員・建物設備に分けて整理します。
| 変更する事項 | 添付書類 | 注意点 |
|---|---|---|
| 法人の | 誓約書 | 登記事項証明書の |
| 事業所の | 運営規程、 | 電話番号・FAX番号・ |
| 事業所の | 上の | 防火対象物使用開始届は |
| 役員の氏名・住所 | 誓約書、 | 法令遵守責任者を |
静岡市の特徴は、法人の登記事項証明書の提出が不要な点です。登記情報連携システムで市が確認できるためです。ただし、代表者の変更が登記簿にまだ表示されていない場合は、議事録(原本証明が必要)や委嘱状など、代表者の氏名・住所が変わったことがわかる書類を提出します。
もう一つ注意したいのが、法人の名称や所在地を変えたときに出すのは「業務管理体制の整備に関する事項の届出書」ではなく、「業務管理体制の整備に関する届出事項の変更届出書」だという点です。名前が似ているため、一覧表でも注意書きがついています。業務管理体制の届出そのものは業務管理体制整備の届出とはで解説しています。
| 変更する事項 | 添付書類 | 注意点 |
|---|---|---|
| 運営規程 | 変更後の | 営業日・営業時間、 |
| 管理者 | 付表、 | 療養介護、 |
| サービス提供責任者、 | 付表、 | 研修修了証は、 |
| 職員の | 付表、 | 資格等の |
職員の増員・減員は、資格等の要件がない職員の変更であれば提出不要とされています。反対に、サービス管理責任者や看護職員など、資格や研修の要件がある職員が入れ替わったときは届出が必要です。
サービス管理責任者等の研修修了証は、「相談支援従事者初任者研修」「サビ管等研修(旧体系)」「サビ管等基礎研修」「サビ管等実践研修」「サビ管等更新研修」のうち、修了しているものをすべて提出します。
| 変更する事項 | 添付書類 | 注意点 |
|---|---|---|
| 事業所内の | 平面図、 | 防火対象物使用開始届は |
| 設備の概要 | 設備の | ― |
| 短期入所の | 運営規程、 | ― |
| 協力医療機関・ | 協力医療機関との | ― |
| 主たる対象者 | 運営規程の | 主たる |
5. 事前の相談が必要な変更
変更届は変更の後に出すものですが、一覧表では次の変更に「要事前相談」などの注意がついています。
- 事業所の移転:設備等を確認する必要があるため、事前に相談
- 利用定員の変更:人員配置等を確認する必要があるため、事前に相談
- グループホームの家賃の変更:家賃設定の根拠等を確認するため、事前に相談
- 運営法人の変更:新規申請が必要なため、事前に相談
とくに移転は、物件の契約後に基準を満たさないとわかると手戻りが大きくなります。移転先を決める前の段階で、市に図面を持って相談するのが確実です。
6. 定員を増やすときは指定変更申請
定員が設定されているサービスで定員を増やす場合は、変更届ではなく指定変更申請です。静岡市の案内では「変更届で定員を増やすことはできません」とはっきり書かれています。対象は次のサービスです。
- 生活介護
- 就労継続支援A型・就労継続支援B型
- 施設入所支援(障害者支援施設)
- 児童発達支援・放課後等デイサービス
- 障害児入所施設
指定変更申請の手続は、静岡市の「新規指定、指定更新、指定変更について」の案内に従います。
一方で、定員を減らす場合や、上記以外のサービスの定員を変える場合は、変更届で届け出ます。添付書類は運営規程、付表、勤務体制一覧表、利用者数算出表(障害児・相談・訪問系サービスは不要)です。定員の変更は人員配置の確認が必要なため事前相談とされ、あわせて体制届と体制等状況一覧表の提出も必要です。サービスによっては、定員規模で基本報酬や加算の単位数が変わるためです。
定員を超えて受け入れたときの減算は定員超過利用減算とはで解説しています。
7. 勤務形態一覧表は標準的な月で作る
変更届でも体制届でも、職員に関する届出には勤務形態一覧表(標準様式4)を添付します。静岡市はこの作り方について、次のように案内しています。
- 勤務形態一覧表は、標準的な月の勤務形態で作成する
- ゴールデンウイークや正月などの祝日がある月に届出をする場合でも、祝日は考慮しない勤務形態一覧表を作成する
届出をする月のシフトをそのまま写すのではなく、通常の月にどのような体制で運営するかを示す表として作ります。
常勤換算の計算方法は常勤換算とは?で解説しています。
8. サービス管理責任者の変更と実践研修のOJTの届出
サービス管理責任者・児童発達支援管理責任者を変更したときは、4章の表のとおり、付表、経歴書、実務経験証明書、資格証・研修修了証の写し、勤務体制一覧表、組織体制図などを添えて変更届を出します。
これとは別に、静岡市のページでは「サービス管理責任者等実践研修を6か月で受講するためのOJTに係る届出」への注意が書かれています。これは、基礎研修の修了後、原則2年以上とされている実践研修の受講に必要な実務(OJT)を、一定の要件のもとで6か月以上に短縮するための届出です。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 1. 実務経験 | 基礎研修の |
| 2. 業務への | 障害福祉サービス事業所等で、 |
| 3. 指定権者への | 上の |
届出が必要になるのは、基礎研修修了者を、人員配置基準上のサービス管理責任者としては配置せず、サービス管理責任者のもとで個別支援計画の原案作成までの業務に従事させる場合です。基礎研修修了者をサービス管理責任者として配置している場合や、やむを得ない事由でみなし配置をしている場合は、配置の際に届け出ているため改めての届出は不要とされています。
静岡市への届出書類は、変更届出書、付表、勤務形態一覧表、組織体制図、経歴書、研修修了証、資格証の写し、実務経験証明書です。サービス管理責任者が欠けたときの減算は児発管・サビ管の欠如減算で解説しています。
9. 体制届の提出期限
体制届は、加算を新たに算定する場合、加算の区分を変える場合、加算の算定を終了する場合、減算に該当する場合に提出します。静岡市の提出期限は、加算が上がるか下がるかで分かれています。
| 場面 | 提出期限 |
|---|---|
| 新たに | 加算を |
| 加算の | その |
加算の取得は、提出が1日遅れるだけで算定の開始が1か月遅れます。反対に、要件を満たさなくなったのに体制届を出さずに算定を続けると、後から返還が必要になります。返還が必要になる場合と遡って請求できない場合は体制届作成時の注意点で解説しています。
10. 体制届で提出する書類
静岡市の体制届は、次の3つが必ず提出する書類です。
- 体制等に関する届出書(様式第5号)
- 体制等状況一覧表
- 各加算の届出様式(加算の算定を終了する場合も提出が必要)
このほか、サービスごとの「体制届提出書類一覧」で、勤務体制一覧表・利用者数算出表と組織体制図の提出が求められています(加算の内容によっては不要)。加算の種類によっては、資格証の写しや実務経験証明書など、算定要件を満たしていることを証明する資料も必要です。
| 加算等 | 届出様式 | 添付書類など |
|---|---|---|
| 基本報酬の | 就労継続支援B型に | ― |
| 福祉専門職員配置等加算 | 別紙3-1 | 資格者証の |
| 目標工賃達成指導員配置加算 | 別紙32 | ― |
| 就労移行支援体 | 別紙51-3 | 雇用証明書。 |
| 送迎加算 | 別紙48 | 送迎加算算定確認票 |
| 食事提供体制加算 | 別紙10 | 資格者証の |
| 加算等 | 届出様式 | 添付書類など |
|---|---|---|
| 福祉専門職員配置等加算 | 別紙3-1 | 資格者証の |
| 看護職員配置加算 | 別紙5 | 資格者証の写し |
| 夜間支援等体 | 別紙29-2 | ― |
| 夜勤職員加配加算 | 別紙38 | ― |
| 重度障害者支援加算 | 別紙8-3 | 研修修了証の写し |
| 医療連携体 | 別紙15 | ― |
体制等状況一覧表には、加算だけでなく減算の項目も並んでいます。たとえば就労継続支援B型では、定員超過、職員欠如、サービス管理責任者欠如、身体拘束廃止未実施、虐待防止措置未実施、業務継続計画未策定、情報公表未報告といった項目があり、該当する場合は「あり」と記載します。減算に該当したときも体制届が必要なのはこのためです。
なお、地域生活支援拠点等の認定を受ける場合は、体制届とは別に、障害福祉企画課に協議書を提出します。
11. 変更届と体制届の両方が必要なケース
1つの出来事で、変更届と体制届の両方が必要になることがあります。主な例をまとめました。
| 出来事 | 変更届 | 体制届 |
|---|---|---|
| 利用定員の | 必要 | 必要(体 |
| 資格職の | 必要 | 必要 |
| 資格職の | 必要 | 不要 |
| 資格等の | 不要 | 加算の |
| サービス管理責任者が | 後任を | 減算に |
届出漏れが起きやすいのは、職員の入れ替わりの場面です。変更届を出して安心してしまい、加算の要件が変わっていることに気づかないまま算定を続けてしまうケースがあります。職員が変わったときは、その人が加算の算定要件にかかわっていないかを必ず確認してください。
12. 提出先と問合せ先
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 担当 | 静岡市 保健福祉長寿局 健康福祉部 障害者支援推進課 自立支援係 |
| 所在地 | 〒420-8602 静岡市葵区追手町 |
| 提出方法 | 郵送または持参 |
| 電話 | 054-221-1098 |
| FAX | 054-221-1108 |
よくある質問
指定の内容(人員、運営規程、事業所や法人の情報など)が変わった場合は変更届、加算の算定・区分変更・終了や減算の場合は体制届です。加算の区分が変わらない人員の変更は変更届だけで足ります。1つの出来事で両方が必要になることもあります。
変更があった日から10日以内です。提出方法は郵送または持参で、提出先は障害者支援推進課 自立支援係です。
いいえ。登記事項は登記情報連携システムで市が確認できるため、提出は不要です。ただし、登記簿に代表者の変更がまだ表示されない場合は、議事録(原本証明が必要)や委嘱状など、代表者の氏名・住所が変わったことがわかる書類を提出します。
いいえ。静岡市の一覧表では、資格等の要件がない職員の変更は提出不要とされています。ただし、その職員の勤務時間が加算の算定要件にかかわっている場合は、体制届が必要かどうかを確認してください。
いいえ。生活介護、就労継続支援A型・B型、施設入所支援、児童発達支援、放課後等デイサービス、障害児入所施設で定員を増やす場合は、指定変更申請が必要です。変更届で定員を増やすことはできません。
10月15日までです。新たに加算を算定する場合や区分を上げる場合は、加算を適用する月の前月15日までに提出します。
はい。静岡市では、加算の算定を終了する場合も各加算の届出様式の提出が必須です。体制等に関する届出書(様式第5号)と体制等状況一覧表もあわせて提出します。
いいえ。祝日がある月に届出をする場合でも、祝日は考慮せず、標準的な月の勤務形態で作成します。
まとめ
静岡市では、指定の内容が変わったら変更があった日から10日以内に変更届、加算の算定を始めるときや区分を上げるときは適用する月の前月15日までに体制届を出します。加算を下げる・やめる・減算になる場合は、判明次第すぐに体制届を出します。
静岡市ならではの点として、登記事項証明書の提出が不要なこと、資格等の要件がない職員の変更は届出不要なこと、加算の算定を終了するときも各加算の届出様式が必要なこと、勤務形態一覧表は祝日を考慮しない標準的な月で作ることが挙げられます。
職員の入れ替わりや定員の変更は、変更届と体制届の両方にかかわることが多い場面です。変更が決まった段階で「指定の内容が変わるか」「報酬の算定が変わるか」の2点を確認しておくと、届出漏れを防げます。
参考資料
- 静岡市「静岡市指定障害福祉サービス等事業所の変更届・体制届」(2026年4月15日更新)
- 静岡市「指定障害福祉サービス等事業にかかる主な変更届出事項一覧」
- 静岡市「体制届提出書類一覧(事業者向け)」
- 厚生労働省・こども家庭庁「介護給付費等の算定に係る体制等に関する届出等における留意点について」(令和7年3月31日 障発0331第24号・こ支障第87号、最終改正 令和8年3月31日)
- 静岡県「サービス管理責任者等に関する告示の改正及びサービス管理責任者等実践研修の取扱いについて(通知)」(令和5年9月20日 障政第304号)
変更届・体制届のご相談
障害福祉リーガルパートナーズは、障害福祉サービスに専門特化した行政書士法人です。代表の永野将太は行政書士と社会保険労務士の資格を併せ持ち、指定申請から日々の運営、労務管理までをひとつの窓口でご相談いただけます。
静岡・神奈川・愛知を中心に、オンラインで全国に対応しています。「職員が変わったが変更届と体制届のどちらが必要か知りたい」「加算を取りたいが15日に間に合うか確認したい」「勤務形態一覧表の作り方を見てほしい」といったご相談を承っています。
※この記事は、静岡市のホームページ「静岡市指定障害福祉サービス等事業所の変更届・体制届」(2026年4月15日更新)と同ページ掲載の資料にもとづいて整理したものです。様式や取扱いは変更されることがあるため、実際の手続きにあたっては静岡市の最新の案内をご確認ください。
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障害福祉分野に専門特化し、行政書士・社会保険労務士の資格を活かして、指定申請・開業支援から、人員配置、加算・減算、処遇改善加算、運営指導対応、労務管理まで幅広く支援しています。
これまで5,000件を超える相談に対応。法令・通知・行政実務を踏まえながら、制度上の正しさだけでなく、実際の事業所運営まで見据えた実務的な情報発信を行っています。
